アルプスから高尾山

国際結婚しスイスに5年住んで帰国した主婦が日本とスイスのギャップに弄ばれる

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幼稚園の先生の声

先日、幼稚園の入園式にスイス人の義理の両親と一緒に参加した。


彼らは初めて日本の幼稚園というものを目の当たりにする。
我が子が通う園は比較的新しいこともあり、その施設の綺麗さに感動した。


そしてその数分後に始まった入園式で、先生たちが自己紹介をするのを見て驚いた。


「かなり特徴的ね。特に若い女の先生たち」



何に驚いたのかお分かりだろうか。

それは先生たちの声の高さと話し方だった。



私はこの2、3ヶ月の間にちょこちょこあった幼稚園の説明会やお試し保育の日のおかげですっかり慣れてしまったが、やはり最初は彼女たちの甲高い声と演技がかった言動に驚いた。

いや、正確に言えば反射的にゾワっとした。
すいません。



『おかあさんといっしょ』でうたっている歌のお兄さんとお姉さんを想像していただけると私の言わんとしていることがお分かりいただけると思う。


幼稚園によってもそれぞれカラーがあるとは思うが、我が子の通う園は若い女性の先生が多いせいかキャピキャピ感が否めない。

中には歌のお姉さんよりもかなりブリっ子寄りな先生も。





私もずっと日本にいたら何とも思わなかったに違いない。

しかしスイスで長男は保育園に通っていた。
そこで働く保育士たちは、日本の保育園や幼稚園で働く先生たちとちょっと雰囲気が違った。




1、アニー(全て仮名)

黒髪ニュアンスショートが似合う女性。
推定年齢34歳。
他の保育士よりちょっと年上でお姉さん的存在。
低めな声で気だるそうに話す。
休暇はインドへ旅行。
たぶんヒッピー。
巻き煙草愛好家。




2、メロディ

小柄な女性で髪の毛はシルバーの刈り上げ。
ネイルも派手目。
推定年齢27歳。
声は高めで子供と遊びながらきゃっきゃと笑うのがかわいい。
叱るときはほっぺを膨らませて手を腰にやるベタなポーズをとる。




3、ファビアン

いつもニコニコした色白で黒髪でブルーアイ、まつ毛クリクリの男性。
推定年齢29歳。
話し方は柔らかくおっとり。彼自身も若いパパで6歳くらいの娘がいる。
子供たちに本を読むときだけ人が変わる。
カツラまで被って一人芝居。




4、ミゲル

黒髪で黒目がちな青年。恐らく最年少の推定22歳。
はじめは研修中だったが途中から本採用に。
ある日突然、ブルーハワイみたいな髪色になって出勤。
コメントに困り目が合わせられなかった。
旦那は彼は日本のアニメファンに違いないと決めつける。



5、ソフィア

日替わりでお洒落なワンピースを着て、よく大ぶりなかわいいピアスをぶら下げているイタリア人の女性。
年齢不詳。
声が大きく、話すときの顔の距離が思わずのけ反ってしまうほど近い。
たまに息子がアンディアモ〜とイタリア語っぽいことを言うのは彼女の影響。
話が盛り上がってくると、相づちがイタリア語になる。




以上、日本の保育施設じゃあまりお目にかかれないようなバラエティに富んだキャラクターが揃っていた。



みんなとっても自然体。
アットホームな雰囲気で保育士たちもみんな仲が良さそうで、私はこの保育園をとても気に入っていた。

このスイスの保育園と今の幼稚園はギャップがかなり大きい。





そして今日は幼稚園の保護者会があった。
子供たちがいないと女性の先生たちの声のトーンは一気に落ち着いた。


そして担任の先生は私のところに来て言った。

「タオルは毎日持ち帰って洗ってきてください」


入園式の日にタオルを持って行き、その日は使わなかったのでそのまま置いてきた。
使ってないから持ち帰って洗わなくていいと思ったんです。
と喉まで出かかったが、いちいち突っかかるのも面倒だし何も言わなかったけど、
先生は融通きかない感じでこの先が心配。



子供に媚びても親には媚びない。
それが彼女のスタイル。
 


いや、まだ2、3回しか話していない人に先入観を持ってはいけない。

最初の印象が良すぎない方があとからその人のいいところが見えてきてどんどん好きになるってパターンもある。


何より息子もすでに慕っていそうな雰囲気。


きっと優しい先生なんだよね。


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