アルプスから高尾山

国際結婚しスイスに5年住んで帰国した主婦が日本とスイスのギャップに弄ばれる

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ハーフあるある②

最近は何かとチヤホヤされることが多いハーフという存在。

これはテレビで活躍するハーフのモデルやタレントの方々のおかげではなかろうか。

今はとっくに成人しているハーフの方で子供の頃は学校でいじめられたという話を聞くことも珍しくない。 

私と旦那も将来の子供たちの境遇をちょっと心配している。

 ご存知な方もいらっしゃるかもしれないが、私はよく旦那が外国人であることをネタにしている。

 

つい先日もこんなことがあった。

結婚式に着る服は黒いスーツにすべきか、柄が入ったものでもいいのか悩む彼。

意見を求められた私は、

「外国人だから柄モノでもいいんじゃん?」

と言ってしまった。

 すると旦那は、

 

「◯◯(息子)も今後そういう目で見られるんだよ」

 と、ぴしゃりと言われてハッとした。

 

私は息子たちが日本人の親を持ち日本語を話すことを知っている。

でも周りの人は彼を外国人として見ている。

 

ここでハーフあるある~ 

息子がよく言われるセリフ。

  

「日本語上手ねぇ!」

  

いや、日本人なんで。

 私が隣でつぶやいても聞こえないおばさま方もいらっしゃる。

 ハロー!サンキュー!

バーイ!

 知っている英単語をフル活用される。

 私たちは夫婦別姓なので名前だって日本の名前なのに、わざわざ英語風に発音されたりする。

  

スイスの国際色の豊かさが懐かしい。

街中はもちろん、保育園にも様々な国から来た様々な人種の子供たちがいた。

 

ここにいると違うことが目立ち過ぎる。

目立つのは仕方がないにしろ、それに毎回のように強く反応されると本人たちも疲れるのではないだろうか。

 先日も、長男が公園で遊んでいると通りすがりの子供たちが長男を見て叫んだ。

 

「あ!外国人だ!!」

 

 まだ長男は外国人の意味がわからないので何も反応しなかったが、このことについて質問される日がそのうちくるだろう。

 なんと説明すればよいのか。

 

「いや、あなたは日本人だよ」

 

「あなたは日本国籍をもっているから外国人ではないんだよ」

 

「あなたのお父さんは外国人だから、あなたも半分は外国人なんだよ」

 

 ぜーーーーんぜんしっくりこないぞ。

 

 「日本人だよ。そしてお父さんがスイス人だよ。だからハーフだよ。」

 彼は日本国籍があるので、日本にいたら決して外国人ではないのだ。

 だからやっぱりハーフという言葉に落ち着く。

ハーフという呼び名に対しても『半人前』みたいで差別的という意見も聞くが、ハーフ&ハーフってことで、うっかりピザになってしまったが、間違いではないと個人的には思う。

私の好きなハーフのモデルは自分をミックスと言っていた。

それもわかりやすい表現だと思う。

ミックスピザってのもあるしね。

どうやらハーフとピザは切っても切り離せない関係のようだ。

 

 

ハーフの人たちがアイデンティティを確率できずに悩む話はよく聞くが、スイスではそのような話はほとんど聞かない。

ヨーロッパでは混ざっているのは当たり前だから。

逆に、「私の先祖はひいおじいちゃんの代からみんなスイス人です」なんて人を探すのは非常に難しいらしい。

(ヨーロッパであまりに遡ると国の成り立ちやら政治的な話になってしまうが。)

うちの旦那はイギリス人のクォーターだが、わざわざ自己紹介で「私はイギリス人のクォーターです」なんて言わない。

ルーツを聞かれたら答えるが、私も知り合ってから数年後に知った。

 

でも今の日本では、西洋人とのハーフは見た目のインパクトが強く、初対面の人には何か言わないと相手は気になるのではないだろうか。

私だったらきっと気になる。

 

「どうもこんにちは〜、ハーフの◯◯でーす」

 

これじゃ漫才師の挨拶みたいだ。

 

 

 

幸か不幸か日本という島国に生まれてしまった私。

そして外国人と国際結婚。

 

ハーフが増加傾向にあるとはいえ、まだまだマイノリティ差別は存在する。

 

今のところ子供を連れて歩いて差別的な態度をとられたことはなく、むしろ友好的に話しかけられることが多い。

ハーフの子供あるある① - アルプスから高尾山

 

 

そしてイギリス人クォーターで4分の3はスイス人な私の旦那だって日本で外国人差別を受ける可能性は十分にあるが、今のところ、上野でおっちゃんに財布をスラれたことはあっても、ひどい差別を受けたという話は聞いていない。

 

この理由を私は以下のように考察する。

 

1、 日本語が堪能なため親日家と思われること

 

2、 なで肩で猫背気味なため、腰が低く”良い人”のように錯覚されること

 

 

 

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せっかく日本に来たしと 4月なのに海水浴をする70歳の義父がサーファーと衝突しないか心配で家族揃って見守るの図。

 

 

これからも家族みんなで協力し合い、差別とスリに負けず、力強く生きていこうと心に誓った春の朝。