アルプスから高尾山

国際結婚しスイスに5年住んで帰国した主婦が日本とスイスのギャップに弄ばれる

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男児の親になって学んだこと

3年半前に男児の親になった。

私はスイスで妊娠・出産をしたため、日本に住む母親からわざわざ『はじめての男の子育児』という育児本まで送ってもらって勉強した。


月齢ごとに子供が何を食べ、どんなものに興味を持ち、どんな遊びをしてあげるのがよいか細かく説明してある。
初めて親になる人間にとってはとても有難い。

子育てをしていると毎日のように気づきがある。
思うように行かないことがたくさんある。このやり方は間違っていないのだろうかと心配して後悔しての繰り返し。
そして子供と一緒に多くのことを学んでいく。
子供と共に親も人として成長するのだ。

そして、育児本に載っていないけど日々の生活の中で『私が親になって学んだこと』もたくさんある。
これから男の子を望んでいる方は予習しといてもいいんじゃないかという3つを選んでみた。

1、電車のこと

息子が電車に目覚めたのはまだスイスにいた頃。2歳を待たずに電車にハマった。
木製の電車のおもちゃを友人から譲ってもらい、朝から晩まで一日中遊んだ。保育園でもよく遊んでいるおもちゃは電車だった。

そして長男が2歳半のとき、我々は東京に引っ越した。
東京にはたくさんの電車が走っている。
スイスでは電車のデザインは統一されており、国際線以外の電車の色はほぼ同じである。

一方、東京の電車はカラフル。一目見ればそれが何線かわかる。長男はスイスにいた頃から日本の電車の本を愛読していたので、山手線や総武線、京浜東北線を見ただけで大興奮。
憧れの湘南新宿ラインまで目の前を走っているのだ。

そして何といっても電車界のスターは新幹線。
エメラルドグリーンのはやぶさ、赤いこまち、そして実物はまだ拝めていないが新幹線の点検用車両であるドクターイエローは眩しい黄色の車体。子供が気に入らないわけがない。
しかも大人気なはやぶさとこまちは、なんと連結までしてくれちゃう大サービス。

私はその域まで達していないが、中には電車をみると『○○系!!』と車両番号で呼んでしまうママまでいる。
電車の博物館へ行くと、飽き始めている子供をよそに怖いくらい真剣な顔してプラレールを組立てているパパが必ずいる。

そしてここにも一人、レアそうな(客乗ってない系)電車に遭遇すると、手が勝手に動き携帯で写真を撮ってしまう母親がいる。



2、アンパンマンのキャラクターの描き方

アンパンマン?そんなの描けるわ!と私も思っていた。そして実際になんとなく描けていた。
しかし息子にアンパンマンを描いてあげると矢継ぎ早にリクエストが飛んでくる。
「次は、カレーパンマンね」
「バイキンマンとドキンちゃんも」

これをはいはい分かったよと描ける私、これは客観的に見ても結構イケてる親なんじゃないかと思う。
ショッピングモールなどにある『お絵描きコーナー』で息子がアンパンマンのキャラクターをリクエストしてきたら、私はささっとアンパンマン、しょくぱんまん、バイキンマンを描きあげる。
その場にいる子供たちの熱い視線をしっかり背中に浴びながら。

「ハンバーガーキッド描いて〜」などとハイレベル且つ脇役キャラを要求する子が出てきたら、
「あ、ごめん。そろそろ帰る時間なの。ほらっ、行こ!」
と息子たちを連れて退散する。
これは見栄っ張りではなく、あくまでもお絵描きママに対する子供たちの夢を壊さないためである。

何を隠そう、私がアンパンマンのキャラクターを練習し始めたのは、まさにアンパンマンのキャラクターをスラスラ描きあげるかっこよすぎるパパを見てからだ。
彼は『あかちゃんまん』まで描けていた。
彼は描いた絵を消さずに立ち去り、その後そこにはその場に居合わせた子供たちで人だかりができていた。

か、かっけーぇ。


3、きかんしゃトーマスのキャラクター、実はめちゃくちゃ多いこと

トーマスといえば昔ポンキッキーズでやってたなという覚えがあるだけで、まさか自分の子供が見ることになるとは思っていなかった。
しかし未だに人気がある以上、電車が好きな息子にとっては避けては通れないものだった。

しかしこのトーマス、エピソードをいくつか観ていくうちに、毎回違う機関車が登場することに気づく。
蒸気機関車だけでもものすごく多いのに、ディーゼル車、そして作業車なども結構ある。
THOMAS & FRIENDS -きかんしゃトーマスとなかまたち-

そして機関車に関しては、顔が似すぎていて私には見分けることができない。
車体の色が違えばそれで見分けがつくが、トーマスと同じ水色の機関車が主要メンバーに3台(3人!?)いる。
トーマス、エドワード、そしてゴードン。
確かに真顔だとそれぞれ見分けがつくかもしれないが、ちょっと表情を変えるともうお手上げ。
トーマスが過労で疲れ気味な日はエドワードの顔になるし、エドワードが二日酔いの日はゴードンの顔になると思う。

そしてキャラが多いので事件もたくさん起きる。つまり、きかんしゃトーマスは機関車版『渡る世間は鬼ばかり』なのだ。




以上、私が男児の親になって学んだことは、
電車
アンパンマン
そして
トーマス
でした。(森本レオの声色で。)