アルプスから高尾山

国際結婚しスイスに5年住んで帰国した主婦が日本とスイスのギャップに弄ばれる

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小学校の授業参観

初めて小学一年生の息子の授業参観に行った。

コロナの緊急事態宣言の合間にめでたく強行され、
初めて息子の小学校での様子が見れる機会となる。

家では彼に宿題や身の回りのことをさせるのに非常に手こずっているのだが、
夫も私も「学校ではそれなりにやることやっているだろう」
「やっていなければ先生が何か我々に言ってくるはず」と思っていた。
親だから甘えちゃうよね・・・と。

そして、待ちに待った授業参観。


私にとって久々の「学校」という環境に、昔の思い出がフラッシュバックする。
板書する先生のチョーク癖。
息子の男性の担任は、何か書くたびに「コツン」とピリオド打っちゃうタイプの人だった。
そんな先生いたな。

そして授業参観の我が子のハイライトは以下の通り。

・先生がみんなにハサミを出すように指示を出したとき、最後まで出していなかった。
・授業45分間のうち、30分間は体が斜め後ろ~後方を向いていた。
・色鉛筆の削っていないほうを鼻の穴に突っ込んでいた。
・先生が「ハサミは危険」という説明をした後に、「使い方を間違えると命を落とすよ」と大声+ドヤ顔で発言していた。

幼稚園の参観日のことを書いたことがあるが、ちょっとだけ成長しただろうか。ハサミの危険性についての知識とか。

www.heidima-blog.com


でも、息子が始終後ろを向いてくれていたおかげで色鉛筆を鼻に突っ込む瞬間もよく見えたし、
他の子の工作を手伝っているのも見えた。
サービス精神は満点だ。
本人が以前「先生の言っていることが分からないときは、周りの人がやっていることを見て真似している」と言っていたそれを、
今日もたくさんしていた。
私の見解は「最初から周りばかり見ているせいで、肝心の先生の話が入ってこない可能性が高い」である。

そして、他人の子供をとやかく言うつもりはないが、
周りを見渡せば、本当に個性豊かないろいろな子供たちがいた。


隣に座る女の子の二の腕をプニプニつまんで喜ぶ少年。
まだ2時限目なのにマスクの7割がヨダレで濡れて変色している少年。
先生が他の生徒と話しているのに、一番後ろの席からお構いなしに先生を呼び続ける少女。
先生がみんなに指示したことを、もう一度、自分の言葉で隣の少年に指示を出す少女。

うまい言葉が見つからないが、一人一人それぞれが、一生懸命生きている感じが伝わってきた。
先生の話をきちんと聞く子も、女の子の二の腕プニプニしている子も、毎日たくさんのことを経験し吸収して、今この瞬間もすごい勢いで成長していて、あっという間に大人をウザがる思春期に突入するんだ。
子供の成長ってすごい。

教室の中でそんな白昼夢に片足踏み入れてしまったけど、ふと我にかえると目の前はカオスで、
これに週5で朝から昼過ぎまで付き合っている担任の先生に対して感服の念が込み上げてきた。
私なら3日で辞表出します。
しつこく好き勝手に主張してくる子供たちをないがしろにせず、ちゃんと順番に話を聞いてあげていた先生。
仕事だからできるのだろうか。
もしかしたら超有効なストレス発散の方法を体得しているのかも。


参観時間が終了した。
今日の夜、息子に伝えよう。
まずは、学校で友達と楽しく学んでいる様子が見れてお母さんは嬉しかったこと。
そして教室に飾ってあったアジサイの絵がとてもよく描けていたこと。

そう思って帰ってきた息子に学校の話を振ると「今日は遅刻したよ」とカウンターパンチ。
先生は何か言っていたかと聞くと、「準備を急いでください」と言われたそう。
ごもっともです。
最近の子供たちは、サザエさんのカツオが廊下に立たされる理由が理解できていなかったりするのだろうか。
あるいは、最近のカツオはもはや廊下に立たされなくなっているのだろうか。

私の小学校の担任は、指をポキポキ鳴らしてから指を生徒に選ばせて、その指でデコピンするのがお家芸だった。
そしてそんな体罰教師の彼は「デコピン」のコミカルさのお陰なのか人気者だった。
時代は変わったな。


最後に、参観についての情報を3枚のお便り(アプリ配信含む)に分けてお伝えしてくださる学校のやり方に、
ペーパレスの前にやることあるだろと文句をたれずにいられない。
しかも「学年だより」とか、いろいろな情報が混在するお便りの中に「授業参観について」のコーナーがある。3回に散りばめられつつ。
2枚目のお便りに「○○については1枚目のお便りを読んで」とか書いてあるの、突っ込み待ちですか。
「授業参観のお知らせ」1枚にしてほしいな。

小学生を持つ親がみんな”できる人”だと思わないでいただきたい。

さっき母親から電話が来て、何となしに「息子が朝の準備が遅くて、今日は遅刻した」と愚痴ったら「あなたも忘れ物とか多かったけどね」と30年前のこと逆に愚痴られてベロ出すしかできなかった。

“できる人”だと思わないでいただきたい。