アルプスから高尾山

国際結婚しスイスに5年住んで帰国した主婦が日本とスイスのギャップに弄ばれる

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国際結婚 侵される食生活

今朝、長男が一口分だけ食べ残したトーストを何も考えず口に放り込んだところ、その強烈な甘さと重さに意識が遠のいた。
これは焼いた食パンに旦那がバターとハチミツを塗ったものだった。
たかがトースト。
しかしながら心とお口の準備が出来ていない状態でこれを食べたときの衝撃は大きい。

ということでいきなり本日の国際結婚あるある

食生活における脂質の摂取量が増える

特に私のように流されやすい人間は外国人と住み続けると徐々に確実に影響を受けてしまう。
欧米人と生活を共にしてようが流されずストイックに自己管理している人たちすごすぎる。


パンに塗るものはケチらない

一緒に生活し始めた当初は彼がパンに塗るバターやハチミツの量に驚いた。
塗る厚さバター約1ミリ+ハチミツ約1ミリで、トーストの表面がつやっつやに盛り上がっている。
しかも牛の国スイス産の彼にとって、マーガリンをバターの代わりにすることはできない。
たとえバターがマーガリンの倍以上の値段がしても代用は許されない。
そしてバターはこれでもかと厚塗りするのだ。
ハチミツだって安いものではないが、これも先ほど厚塗りしたバターの存在を消すのが目的であるかのごとく上から厚塗りする。

まあいいさ。
彼の口癖は「パンじゃ貧乏になれないよ」
これは何を言いたいのかというと、朝食のためにちょっといいパンを買ってバターを多めに塗ったからといって、そのことが家計を傾ける原因にはならないということらしい。
確かに毎晩のように外食することに比べれば大したことはないだろう。

そして私はあるとき気がついた。
旦那と一緒に生活し始めてから、私がパンに塗るバターの量はいつの間にか倍増していた。
ピクニックでパンを食べるならバターを持っていきたがるようになっていた。
パンとチーズを食べるときもパンにバターをつけたいと言ってた。
完全に侵されている。


スイスに住み始めたばかりのころ、私は彼の実家にお世話になっていた。
旦那と義理の両親、そしてフランスから里帰り中の義姉も一緒に食卓を囲んで朝食をとった日のこと。
テーブルにはカンパーニュタイプのパンとクロワッサン、そしてバターとハチミツの他にジャムが4~5種類ほど並ぶ。
これは特別な朝食ではなく、いつも通り。

私はまずジャムの量に驚いた。
こんなに種類いる?
色とりどりのジャムに目を奪われた私の横で義姉がクロワッサンを器用に半分にスライスし、ジャムには目もくれずクロワッサンの切断面に丁寧に塗り始めたものはバター。

クロワッサンにはすでにバターが存分に練り込まれていて触っただけで手がテカテカになるのにバター追加。

ちなみに義理の両親はジャムの消費量も尋常じゃない。
彼らは先月我が家に2週間滞在したが、その間にほぼ2人だけで食べたジャムの量は約1キロ。
食べる様子を見ていると、なるほど、ジャムはパンに塗るものではなくティースプーンで盛るものだった。
それでも痩せているのはそれ以外の食事量が少ないから。
お義母さんは小鳥のように少食。


白いご飯に代わるのはフライドポテト

脂質の増加の原因はもちろんパンに塗るバター以外にもわんさかある。
まずはスイスならチーズ、そして生クリーム。
そしてやはり欧米では食事に登場する肉の量は多い。
特に外食でよく食べるのはステーキ、そしてソーセージなどの食肉加工品。
ここまではまだいいのだが、私が問題視するのはとなりに添えられるものの定番フライドポテト。

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ビールジョッキにかぶってしまっているが。


日本にいたころはたまにハンバーガーとフライドポテトを食べることがあっても、
「今日はジャンクなもの食べちゃおう」
と思って食べていた。
それがスイスに行くと特別なジャンクデーでも何でもない日常になった。


「欧米に留学して1年で10キロ太りました!」
とか聞くが、私も自分で自炊せずに旦那に任せて食べまくっていたらそうなったに違いない。
彼が料理に使うオリーブオイルの量も多め。
それでも地中海の国々には負ける。
地中海のオリーブオイルの量は観光客泣かせだと個人的には思っている。
旅行で食事を楽しみたいのに重すぎてお腹が空かない。

かくいう私の生まれ育った日本だって天ぷら、トンカツ、唐揚げにラーメンと脂っこいメニューも人気があるし、もともと私は脂っこいものは好きでよく食べるほうだが、毎日毎食のように揚げ物を食べることは以前はしなかった。


もうアブラなんて怖くない

このように、以前は油や脂を多く摂取することについて罪悪感があったが、それが徐々に薄れていったのは今の旦那と付き合い出してから。
もう毎日のように揚げ物を食べても何とも思わない。
旦那といると「あ、こんなに油分摂取しちゃうんだ。じゃあ私ももっと摂っていいかな」となるのである。
彼は私より20センチ背が高く体重は25キロ重いことはよく考慮し忘れる。
とりあえず年齢的にも気をつけないといけない年になってしまったし定期的に健康診断には行かないと。
まだこんな食事に耐えれる私、ある意味すごい。
(太っても胃腸にこないってことでの自画自賛。)


今回の話は結婚相手がベジタリアンとか体を鍛えたりスポーツをしたりして気を遣っている人にはもちろん当てはまらないが、きっと頷いてくれる私と同じような境遇の人がいるのではないだろうか。


しかしヨーロッパよりアメリカ大陸のほうがひどいと思われる。
脂質はもちろん糖質もがっつり増えるに違いない。

私はフライドポテトはビールで流し込むが、アメリカ人はシェイクで流し込むのをよく目にする。


私まだまだ大丈夫そう。